このアルバムについては自ら客観的に語ろう。
この前にやっていたバンド(ロンドンタイムス)は、いつもオーディエンスをおちょくってやろう、おちょくってやろうてな感じで僕の意識は動いていた。ライブをやればいつも盛り上がるし。でもそんな事に飽きてしまった。僕はミュージシャンでもアーティストでもなく、ただの人間。その人間が、どれだけ音楽を通して自分たちが楽しめるのか、そんなバンドにしたかった。フレデリックのメンバーは、ほんと同じ釜のメシを喰って育ったようなもんだから気心も知れてるし、みんな音楽が大好きな奴らだから、おもしろいアルバムが出来た。(唯一ギターの柳川くんは18ぐらいで知り合った遅い友達だけど)
01. 舟は行く
ギターじゃ決して出来ない曲。ラヴィ・シャンカールをギターの柳川くんと一緒に見に行ってインスパイアされた曲。ニュアンスがいいんだよねー。
02. でこぼこ
ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」にインスパイアされた曲。
03. 僕の太陽
僕がよく買っていたアップル通信オレンジ通信の中で、大人のおもちゃグッズの中に「僕の太陽」と言うのがあって、それから曲を作った。しかし、その本の意味合いとは全然違うナイーブな曲。
04. 大きな町の小さな心
僕がウルトラQを見ていた時に、出てきた怪獣が何にも悪いことしてないのにやっつけられるシーンを見て、
なんて理不尽なんだと思った。その時なんとなく僕ひとりでもやってやると思った。
05. ライラックの花の咲く頃
個人的には、このアルバムでいちばん好きな曲だ。ローリングストーンズの「マザーズ・リトルヘルパー」的サウンドが僕は好きだ。
06. Wonderful Sunday
何でこんな曲が出来たのか、今でも不思議だ。まあダニエル・ブーンの「ビューティフルサンデー」よりはいい曲だ。
07. 赤い車
この曲の詩は、とても抽象的に捉えられるがとってもシンプルな曲だ。聴いた人にしか、その良さはわからないだろう。 |