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06・焦りのない超「自然」性
FREDERICK

ナチュラルな空気に包まれていながらもどこかシニカルな部分があったり、醒めた雰囲気を漂わせながらもどこかやさしさが感じられたり……フレデリックの音楽を聴いて僕はそんな印象を受けた。アメリカのカレッジ・チャートでいかにも好まれそうだ。ソフトなアプローチを仕掛けてくるので素直な気持ちで触れられる。が、一度触れると、ズルズルとその深みにはまっていく。そんな深い魅力を、僕はフレデリックに感じる。

バンド結成は1988年、春。今となっては余計なことかもしれないが、メジャーデビュー決定直前に突如として解散してしまったロンドン・タイムスのメロディメイカー2人を中心に、メンバーは構成される。彼ら4人は、8年来の友人であったらしい。
「昔からの友だちで、どういうことをやってるかっての前から知ってたから一緒に音を出してみたいと思った」(片岡)
「この4人なら何かできるだろうと感じて始めました」(岩島)

4人の共通点として、それぞれがバーズにかなりの影響を受けていることが挙げられるだろう。が“影響”と“表現”は違う。フレデリックにバーズの音を求めるのはおかど違いだ。
「アコースティックなバンドだね、とかよく言われるけど、僕らそういう気持ちでやってるんじゃないっていうのがある」(片岡)
「イメージに捉われないで自然にやっているだけ」(岩島)
REMやスミスと比較されることも多々あるようだが、それとも違う。
「誰が作っても、誰が歌っても、フレデリックだなっていう音楽にしたい」(岩島)

では、“フレデリックの音楽”とは、どんなものなのか。レコードもテープも発表していないこのバンドの音を知るには、ライブに足を運んで実際に聴いてみるしかない。が、彼らのライブ数は今のところ月イチペースと少なめ。
「ただ数さえやればいいってわけじゃないしね。一番いい状態の音で一番いいライブを見てもらいたい」(富沢)

彼らに焦りはない。が、それも良い音楽を作るという貪欲さから成るもの。なぜなら、着実に彼らは『いい』音楽を作り出しているから。
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